電子資料

『白氏文集』を読むための俗語辞書総索引[内容説明]

口語を交えた唐詩をできるだけ正確に読むために作成した、辞書類の総索引です。

明治書院・新釈漢文大系『白氏文集』の訳注に携わることになった際(1988年)、
恩師の岡村繁先生から示された参考資料をまとめたものです。
情報としては少し古くなっているのかもしれませんが、
先人方の研究成果は今も極めて有益であるため、ここに公開いたします。

用いた辞書類と、その略称は以下のとおりです。

匯釈……張相『詩詞曲語辞匯釈』(中華書局、1953年第1版、1977年第3版第14次印刷) 例釈……王鍈『詩詞曲語辞例釈(増訂本)』(中華書局、1986年第2版、1986年第2次印刷) 雑釈……林昭徳『詩詞曲詞語雑釈』(四川人民出版社出版、1986年第1版第1次印刷) 敦煌……蒋礼鴻『敦煌変文字義通釈(増訂本)』(上海古籍出版社、1981年第1版第1次印刷) 弁略……[清]劉淇著・章錫琛校注『助字弁略』(中華書局、1954年第1版、1983年第5次印刷) 禅語……古賀英彦「禅語録を読むための基本語彙初稿」(花園大学『禅学研究』第64号、1985年)
※入矢義高監修・古賀英彦編著『禅語辞典』(思文閣出版、1991年)を併せて参照されたい。

新考……塩見邦彦「唐詩俗語新考」「白居易詩における俗語表現」「唐詩俗語新考補遺」

a……「唐詩俗語新考」(『立命館文学』第430~432号、1981年) b……「唐詩俗語新考(二)」(弘前大学教養部『文化紀要』第17号、1983年) c……「唐詩俗語新考(三)」(弘前大学教養部『文化紀要』第18号、1983年) d……「唐詩俗語新考(四)」(弘前大学教養部『文化紀要』第19号、1984年) e……「白居易詩における俗語表現」(弘前大学教養部『文化紀要』第16号、1982年) f……「唐詩俗語新考補遺」(弘前大学教養部『文化紀要』第22号、1985年)
※塩見邦彦『唐詩口語の研究』(中国書店、1995年)を併せて参照されたい。
語攷……豊田穣「唐詩俗語攷」(『唐詩研究』養徳社、1948年に収載) 概説……小川環樹「唐詩の助字」(『中国詩人選集』別巻『唐詩概説』岩波書店、1958年第1刷、1979年第20刷に収載)

なお、本データは、『白居易詩俗語・詩語辞書総索引』として、平成5年(1993)4月26日、
勉誠社・勉誠データセンターにて公開、2019年4月現在、作成者の手元に引き取っている

陸機集索引[内容説明]

六朝期を代表する文人陸機の作品について、その語辞を網羅的に検索できるデータベースです。
底本は『陸機集』(中華書局・中国古典文学基本叢書、1982年第1版、第1次印刷)です。

たとえば「昭昭」をキーワードとして入力すると、次のとおり検索結果が現れます。
陸機集Vol.06 擬迢迢牽牛星 :001/012 昭昭清漢暉、※[清]玉台新詠3作{天}.

これは、次のような意味です。
・『陸機集』巻六「擬迢迢牽牛星」の、全十二句の第一句に「昭昭清漢暉」と見える。
・「昭昭清漢暉」の「清」字は、『玉台新詠』巻三では「天」字に作っている(「昭昭天漢暉」となっている)。

このように、※は各本の異同を示したものですが、次のような例もあります。
陸機集Vol.01 文賦 并序 :189/287 言徒靡而弗華。※[言徒靡]文選17作〈徒靡言〉.

これは、「言徒靡」の三字が、『文選』巻十七では「徒靡言」という語順になっているという意味です。

前掲『陸機集』で校勘に用いられている主なテキストは次のとおりです。

『文選』中華書局影印胡刻本
『玉台新詠』文学古籍刊行社影印明趙氏刊本
『文館詞林』適園叢書本
『楽府詩集』中華書局校点本
『詩紀』明嘉靖三十九年序刊本
『北堂書鈔』明万暦序刊本、又清光緒十四年南海孔氏三十有三万巻堂校註重刊本
『藝文類聚』中華書局排印本
『初学記』中華書局排印本
『群書治要』四部叢刊影印日本天明七年刊本
『太平御覧』中華書局影宋本
『晋書』中華書局校点本
『三国志』中華書局校点本

漢字は、原則として当用漢字に統一しています。
ただし、本来別の漢字であるにもかかわらず、同じ漢字に統合されているものについては、
その漢字本来の意味の違いを示すため、敢えて当用漢字は用いておりません(例えば「余」と「餘」等)。

なお、本データは、『陸機集テキストライル』として、平成5年(1993)4月23日、勉誠社・勉誠データセンターにて公開、2019年4月現在、作成者の手元に引き取っているものです。

曹操の事跡と人間関係[内容説明]

『三国志』の本文及び裴松之注に引く諸資料から、曹操の事跡に関する記事を網羅的に集めたものです。
網羅するに当たっては、高秀芳・楊済安編『三国志人名索引』(中華書局、1980年)を手引きとしました。

記事の行頭には、巻次とともに出典を明記し、
記事の内容は、日本語訳し、場合によっては中途を省略したり、概要を示すにとどめたりしています。
末尾には、中華書局標点本(1959年第1版、1973年第5次印刷)、ちくま文庫『正史三国志』の、第何冊・何ページかを付記しています。*は中華書局本、**はちくま文庫本です。

例:巻64「呉書・諸葛恪伝」:諸葛恪、論を著して人々を諭し、……かつて劉表は荊州にあって、十万の衆を持ち、財や食料は山のように豊富だったが、曹操がまだ微弱なときに全力で対決しようとせず、それが強大となって袁氏を滅ぼすのを手をこまねいて見ていた、……と。5-p.1436*, 8-p.106**

⇒中華書局本5冊目1436ページ、ちくま文庫本8冊目106ページという意味です。

曹植の全作品テキストと校勘[内容説明]

曹植の作品について、その語辞を網羅的に検索できます。
丁晏纂・葉菊生校訂『曹集詮評』(文学古籍刊行社、1957年)を底本としています。

たとえば、キーワードとして「雲際」を枠内に入力すると、
次の1件以下、全4件の検索結果が示されます。

Vol.01-02 遊観賦 :004/012 渉雲際之飛除。※類聚63[渉雲路之飛除].

これは、『曹集詮評』巻1の2番目に収載される「遊観賦」全12句の4句目に、「渉雲際之飛除」という辞句が見えるという意味です。
※を付して示すのは諸本との異同です。この場合は、『藝文類聚』巻63所収の本作品では、「渉雲路之飛除」というテキストになっているという意味です。

また、キーワードとして「:000/」と入力すれば、たとえば次のように作品題目が出ます。

Vol.01-01 東征賦 :000/008+016 東征賦 有序 ※御覧336[征東賦].

これは、「東征賦」という作品が、序文8句、本文16句から成り立っていること、
『太平御覧』巻336では「征東賦」と表記されていることを表します。

文字は原則として日本の当用漢字を用い、不足分はUnicode漢字によって補っています。

Unicode等は、「大漢和辞典デジタル版」「今昔文字鏡」「字统网 https://zi.tools/」によって確認しました。