「侍太子坐」解題への追記
こんばんは。
丁晏『曹集詮評』を底本とした曹植作品のテキストファイルを作成し、
少しずつ、諸本に当たって文字の異同を確認する交換作業を進めていますが、
地味な作業の中、時々拾い物をすることがあります。
昨日も『初学記』巻10に引く『魏文帝集』に目が留まりました。
曹丕が太子に立てられたのは建安22年(217)ですが(『魏志』文帝紀)、
実はそれ以前、すでに曹操の後継者と定められていたようで、
このことを示すのが、その『魏文帝集』の記述です。
喜び勇んでノートに書いたのですが、念のため確認をしたら、
すでにこちらの雑記に、津田資久氏の論文に教わったこととして記していました。
曹植作品訳注稿「04-02 侍太子坐」の解題に、本日このことを追記しました。
新しい収穫が何もない日もあれば、
天啓のような光がたくさん降ってくる日もあります。
何もない地味な日々を、くさらずに焦らずに、丁寧に踏みしめていきたい。
2021年4月20日