不安と平静

こんばんは。

過日、建安文人と王充『論衡』との関わりに関連して触れた中国の論文は、
王京州「帝王優劣論的背景与意義―以漢魏之際的帝王論為中心」
(『四川大学学報(哲学社会科学版)』2014年第1期、総第190期)といいます。
本日やっと入手することができました。

この論文、ざっと縦覧しただけでも興味深い記述が目に入ってきます。
個人的談論で帝王の優劣を議論するものは、王充の『論衡』がその代表格であること、
曹丕と曹植とは、同様な状況下でともに「周成漢昭論」を著しているが、
その立論が鋭く対立しているのはなぜかということなど。

曹植の論などを読む上で何を参照すべきか、有益なヒントが与えられるかもしれません。

このところウェブ上が混んでいるため、ダウンロードに難渋しましたが、
こんな状態がしばらく続いていますから、もうそれをトラブルとは感じなくなりました。
うまくいかない理由がわかっていれば、落ち着いて静観できるものなのですね。
不安は、これを直視して捌いた方が平静でいられるとも思いました。
(日頃どれほど安寧な日々を送っていたかということですが。)

2020年5月14日