忘れ去られないように

こんばんは。

広島の漢詩人、平賀周蔵という人物の作品を読むことにしました。
宮島に遊んだことを詠ずる詩を、比較的多く作っているのが目に留まりまして。

江戸時代中期から後期の人で、広島藩の重臣浅野士敦に仕えたそうです。
本名よりも、平賀蕉斎という号の方で知られているようです。
その作品集として、『白山集』『独醒庵集』『蕉斎筆記』があって、
岩波『日本古典文学大辞典』にも記載があります。

ところが、この人物や作品を論じた先行研究が、
日本の論文データベースCiNii(https://ci.nii.ac.jp/)にも、
科学研究費助成事業データベースKAKEN(https://kaken.nii.ac.jp/ja/index/)にも、
見当たりません。

CiNiiは、単行本に収録された論文は網羅していないので、
もしかしたら、論文集所収の先行研究があるのかもしれませんが。

非常に意外な感じがしました。
やはり、漢文というだけで敬遠されているのでしょうか。

その宮島遊覧の詩は、『藝藩通志』『宮島町史』に翻刻はされていますが、
ほとんど本格的に読まれていないのならば、これを紹介する意義はあるだろうと思います。

2020年12月2日