愛ある査読

こんばんは。

先週、ある学会の学会報編集委員会に初めて出席しました。

事前に、すべての投稿論文について、寄せられた査読コメントを全員で共有し、
それに基づいて、出席者全員で掲載不掲載を検討していったのですが、
感激したのは、善意あふれる査読コメントが多かったことです。

後日、ある査読者にそのことについてお礼を述べると、
自分はある学会誌に投稿して、いただいた査読コメントが本当にありがたかった、
だから、自分も同じようにしたいと思った、とのことでした。

このような善意の循環があれば、学会も健やかに存続していけると思ったことです。

掲載されることとなった論文であっても、そうでなくても、
この学会の編集委員会は、実に真摯に投稿論文に向き合っているのだと知りました。

更に、原稿が無いと最終的な判断が難しい場合があるから、
今後は事前にすべての投稿論文を電子化して共有してはどうか、という動議も出されました。
なんという誠実さでしょう。

すべての学会報がそのようであるかどうかはわかりませんが、
投稿論文がたとえ不掲載となっても、若い人たちには、めげずに再投稿してほしい。
と同時に、自分も愛ある査読をしていきたいものだと強く思いました。

2021年2月26日