現代学生気質

こんばんは。

今日は一日中、授業の準備と事後処理、その他に追われていて、
曹植の作品に一度も触れないまま一日を終えることになってしまいました。
仕事に振り回されるだけの生活になるのは嫌なので、なんとか工夫したいと思います。

さて、学生さんたちのレポートで、ここ何年か非常に目につくようになったフレーズがあります。
「わかりやすい」「伝わる」「見せる」といった、読者を強く意識した言い方です。
(研究論文でも、そうしたアプローチが増えてきている印象があります。)

昨日の授業で取り上げた『史記』についても同様の感想を多く目にしましたが、
出来た当初のそれは正副二部のみ、しかも「後世の聖人君子を俟つ」と記されています。
(『史記』巻130・太史公自序)
来週、このことを追補で述べて、少し驚いてもらおうかと思案中です。

人から評価されることばかりを気にする人生はどうなんだろうと、
振り返るきっかけを古典から得る学生が、一人でも出てくるとうれしいです。

2020年5月26日