知の小人

こんにちは。

交換留学生(ずっと海を隔ててオンライン授業)からの質問を受けて、
筑摩書房『吉川幸次郎全集』の、特に第一巻を縦覧しました。

中国文学の特質は「現実参加の志」にあるということを、
吉川幸次郎という日本の学者が言っていると先の授業で述べたところ、
それについて詳しく知りたいという要望が寄せられたのです。

私の記憶違いであったか、この言葉そのものは見当たりませんでした。
そうした趣旨のことは、本書の随所に記されてはいるのですが。
(どなたか教えていただければありがたいです。)

それはともかく、吉川幸次郎という知の巨人の言葉に触れ、
中国文学の本質について、非常に納得させられるところがありました。

立派すぎる人の言葉に圧倒されると、
若い頃はそれだけで自分の存在意義を見失うのが常でした。
しかし今は違います。
自分は知の小人、これでいくのだと思っています。

今日もひとつ、新たに分かったことがあってよかった。

2020年8月14日