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知之為知之、不知為不知、是知也。(『論語』為政篇より)

ご挨拶

はじめまして。

 

中国古典文学を研究している、柳川順子と申します。

 

わたしは、古の中国を生きた人に興味があります。
人といっても、現実を生きたその人の足跡というよりも、
その人の精神に触れたいという興味です。

 

その人の精神は、まず、その人の残した言葉の中に埋もれています。
それをひとつずつ掘り起こしながら、それらに耳を傾けます。
この人は、何をどのように表現しているか、
また、何をなぜ表現していないのか、といった風に考えながら。
そして、聴き取ったものがこちらの思い込みではないか、
自身の解釈についてはよく吟味します。

 

他方、その人のことをよく知るためには、
その人が生きた時代の「当たり前」を調べる必要があります。
その人と自分とでは、身を置いている座標が異なっているのですから、
こちらの思いだけでその人を理解することはできません。

 

それでも、人の魂には今も昔も変わらないものがあります。
遠い時代の異国の人なのに、その人のことが「わかった」と思えた瞬間、
それこそは、古典文学研究ならではの醍醐味です。

 

なお、文学史を考える上でも、基本に置くべきは人だと思っています。
ある人の言葉が別の誰かに受け渡され、共鳴を惹きおこす、
その連なりの結果が、文学の歴史だと思うのです。

 

現在は、『三国志』に記された時代の文学について、
漢代宴席文芸からの連続性と分岐点という視点から考察しています。
具体的には、本サイトの「現在の研究内容」をご覧いただければ幸いです。

 

また、本サイトでは、拙論等に加え、副次的に生まれた資料なども公開しています。
もしよろしかったら「電子資料」もあわせて「ご利用ください」

 

どうぞよろしく。

 

                        2023年9月24日  柳川順子

プロフィール

1959年、大分県生まれ。九州大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科(中国学専攻)博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。
九州大学文学部助手、筑紫女学園大学文学部日本語日本文学科講師、広島女子大学国際文化学部同学部助教授を経て、現在、県立広島大学(旧広島女子大学)人間文化学部国際文化学科(2020年に地域創生学部同学科地域文化コースに改組)教授。