巻1「武帝紀」:評に言う。漢末、天下は大いに乱れ、豪勇が並び起こったが、その中でも袁紹は四つの州に虎のようににらみを利かせ、強大さでは匹敵するものはいなかった。曹操は策略や計略を広く巡らせ、天下を奮い立たせ、申不害・商鞅の法術を取り込み、韓信・白起の奇策を包括し、官職は才能のある人物に授け、各々その器にふさわしい仕事を与え、情を矯めて、緻密な計算を縦横に働かせ、旧悪を根に持たなかった。最終的に皇帝の機能を手中に収めて統御し、国家の基盤を作るという大いなる仕事を成し遂げられたのは、ひとえにその明晰な知略が最も優れていたからである。ともかくも、非常の人、世に並びなき傑物だと言えよう。1-p.55*, 1-p.121**

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