建安09年(204)50歳:巻12「崔琰伝」:(崔琰はもと袁紹に仕えていた。しばしば袁紹を諌めたが、袁紹は聞き入れず、かくして官渡の戦いで曹操に敗れた。その後、袁氏兄弟は崔琰を取ろうと争った。崔琰は病気をもってこれを固辞した。)曹操が袁氏を破り、冀州牧となると、崔琰を辟して別駕従事とし、崔琰に「昨日戸籍を調べてみたが、三十万の衆が得られる。したがってこの冀州は大州となる」と言った。崔琰は、「今天下はばらばらに分裂している。袁氏兄弟は自ら武器を用いて、冀州の民は骨を原野にさらしている。それなのに民に対するねぎらいもなく、彼らの塗炭の苦しみを救うこともないうちに、兵の数を数えあげ、そうしたことばかりを優先しておられる。これではどうしてこの州の士女の気持ちを集めることができようか」と言った。曹操は表情を改めて陳謝した。その場にいた賓客たちは皆伏して色を失った。2-p.367*, 2-p.389** 只今、制作中です。