2020年 一覧情報

2020年12月08日
建安04年(200)45歳:巻10「賈詡伝」:曹操が官渡で袁紹と対峙する時、袁紹は人を遣って張繍を招き、また賈詡に手紙を送って手を結ぼうとした。張繍は同意しようとしたが、賈詡は張繍の会席上で袁紹の使者に、「帰って袁紹殿に断ってください。兄弟さえ受け入れられないような人が、どうして天下の国士を受け入れられましょうか」と言った。張繍は非常に驚いた。賈詡は、張繍に帰順すべき人物を問われ、「曹操に従うのが一番だ」と答えた。張繍が、「袁は強く曹は弱い、また曹氏は敵なのに、これに従うのはどうだろう」と渋ると、「これこそが曹操に従うべき理由なのだ。そもそも曹操は天子を奉戴して天下に号令を下している。これが第一の理由。袁紹は強大で、我らが少ない衆を引き連れて従っても重んじてはもらえない。曹操は兵力が弱小なので、我らを得ればきっと喜ぶ。これが第二の理由。そもそも覇王たらんと志す者は、個人的な恨みは捨てて明徳をもって四海に及ぼすべきだ。これが第三の理由。どうか将軍におかれては疑うことのなきように」と説得した。張繍はこれに従って曹操に帰順した。曹操は喜び、賈詡の手をとって、「天下の人々に、私を信用させてくれるのは、あなただ」と言って、賈詡を執金吾とし、都亭侯に封じ、冀州牧に異動させた。冀州が平定されていなかった間は、司空軍事に留めた。2-p.329*, 2-p.287**
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