05-40 聖皇篇(鼙舞歌1)
05-40 聖皇篇(鼙舞歌1) 聖皇篇(鼙舞歌1)
【解題】
『宋書』巻二十二・楽志四所収「魏陳思王鼙舞歌五篇」の其一。『楽府詩集』巻五十三、『詩紀』巻十三にも収載。詩の本文は、基本的に『宋書』に拠る。「鼙舞歌」については、「鞞舞歌 有序 五首(序)」(05-39)を参照されたい。本作品は、漢代「鼙舞歌」の「章和二年中」に当てて作られた(『宋書』楽志四)。「章和」は、後漢章帝期の年号。その二年(西暦八八)の二月、章帝が崩御すると、和帝が十歳で即位して竇太后がその後見役となり、同年三月、章帝の兄弟たちは各々封ぜられていた国に赴いた。「章和二年中」はこのことを詠じていると見られ、だとすると曹植の本歌辞は、それを忠実に襲っている。詳細は、拙稿「漢代鼙舞歌辞考―曹植「鼙舞歌」五篇を媒介として」(『中国文化』第七三号、二〇一五年)を参照されたい。
聖皇応暦数 聖皇 暦数に応じ、
正康帝道休 正康にして 帝道 休(さかん)なり。
九州咸賓服 九州は咸(みな)賓服し、
威徳洞八幽 威徳 八幽に洞(いた)る。
三公奏諸公 三公の奏すらく 諸公は、
不得久淹留 久しく淹留するを得ず。
蕃位任至重 蕃位 任は至って重し、
旧章咸率由 旧章 咸(みな)率(したが)ひ由るべしと。
侍臣省文奏 侍臣 文奏を省(しら)べ、
陛下体仁慈 陛下 体 仁慈なり。
沈吟有愛恋 沈吟して愛恋有り、
不忍聴可之 聴きて之を可とするに忍びず。
迫有官典憲 迫らるるに官の典憲有あり、
不得顧恩私 恩私を顧みるを得ず。
諸王当就国 諸王 国に就くに当たり、
璽綬何累縗 璽綬 何ぞ縗に累なる。
便時舎外殿 便時をまちて外殿に舎(やど)れば、
宮省寂無人 宮省は寂として人無し。
主上増顧念 主上は顧念を増し、
皇母懐苦辛 皇母は苦辛を懐く。
何以為贈賜 何を以てか贈賜を為さん、
傾府竭宝珍 府を傾けて宝珍を竭(つ)くす。
文銭百億万 文銭は百億万、
采帛若煙雲 采帛は煙雲の若し。
乗輿服御物 乗輿の服御物、
錦羅与金銀 錦羅と金銀と。
竜旗垂九旒 竜旗 九旒を垂れ、
羽蓋参斑輪 羽蓋 斑輪を参(まじ)ふ。
諸王自計念 諸王は自ら計念す、
無功荷厚徳 功無くして厚徳を荷(う)けたりと。
思一効筋力 思へらく 一に筋力を効(いた)し、
糜躯以報国 躯を糜(つひ)やして以て国に報ぜんと。
鴻臚擁節衛 鴻臚は節を擁して衛(まも)り、
副使随経営 副使は随ひて経営す。
貴戚並出送 貴戚 並びに出でて送り、
夾道交輜輧 道を夾みて輜輧(しへい)を交ふ。
車服斉整設 車服は斉しく整設せられ、
韡曄燿天精 韡曄として天精に燿(かがや)く。
武騎衛前後 武騎は前後を衛り、
鼓吹簫笳声 鼓吹には簫笳の声あり。
祖道魏東門 祖道す 魏の東門、
涙下霑冠纓 涙下りて冠纓を霑(うるほ)す。
扳蓋因内顧 蓋(おほひ)を扳(ひ)きて因りて内顧し、
俛仰慕同生 俛仰して同生を慕ふ。
行行将日莫 行き行けば将に日莫ならんとす、
何時還闕庭 何れの時にか闕庭に還らん。
車輪為裴回 車輪は為に裴回し、
四馬躊躇鳴 四馬は躊躇して鳴く。
路人尚酸鼻 路人すら尚ほ酸鼻す、
何況骨肉情 何ぞ況んや骨肉の情をや。
【押韻】休・留・由(下平声18尤韻)、幽(下平声20幽韻)。慈・之(上平声07之韻)、私(上平声06脂韻)、縗(上平声15灰韻)。殿(去声32霰韻)、人・辛・珍・銀(上平声17真韻)、雲(上平声20文韻)、輪(上平声18諄韻)。徳・国(入声25徳韻)、力(入声24職韻)。営・精・声・纓・情(下平声14清韻)、輧・庭(下平声15青韻)、生・鳴(下平声12庚韻)。于安瀾『漢魏六朝韻譜』(河南大学出版社、二〇一五年)魏晋宋譜・之に、之・脂・灰韻が通押している例が挙げられている(二四六頁)。
【通釈】
聖なる皇帝陛下は天命を受けて即位され、世の中は平和に治まって、帝道は盛大に輝きわたっている。中国全土の者はこぞって帰順し、皇帝の威厳や仁徳は八方の異域にまで真っ直ぐに到達している。そこに三公が奏上し、諸々の公侯は久しく都に留まっていてはならぬとの旨を申し上げた。王朝の藩たる立場は、非常に重い任務を背負っているのであり、旧来の典章にすべて準拠すべきだというのである。」
近侍の臣下は上奏文を精査して皇帝に伝えたが、陛下は生来やさしい人柄で、深く思いを巡らせて骨肉への愛着を断ち切り難く、この奏上を聴き入れることに堪えられなかった。しかし、官の定める法規に迫られては、私的な恩恵を顧慮するわけにはいかない。諸王は各々藩国に赴くに当たって、その印綬のなんと盛大に重なり合っていることか。」
出立に宜しき時を待って外殿に宿泊すれば、宮中の役所は人の気配もなくひっそりとしている。主上は別れゆく弟たちへの情を募らせ、皇帝の母は辛苦を胸に抱く。彼らに何を贈るかといえば、宮中の蔵を傾けて珍しい財宝をありったけ下賜するのだ。文字の彫られた銭は百億万、美しい文様を施した絹織物は立ち込めた靄のようにうず高い。皇帝陛下の衣服や身の回りの品々は、錦の薄物と金銀と。竜を描いた旗は九本の吹き流しを垂れ、翡翠の羽で覆った車蓋に、文様の施された車輪が交差する。」
諸王は自らを念入りに省みて思う。自分には功績もないのに手厚い恩徳に浴している。かくなる上は、一所懸命に力を尽くし、身を粉にして働いて、国の恩義に報いたい、と。」
鴻臚の役人は符節を腕に抱えて護衛し、副使は一行に従って行きつ戻りつする。皇族たちは総出で見送り、道の両側は四面を帳で覆った車でひしめいている。諸王が天子から賜った車や衣服は整然と並び、澄み渡った空にきらきらと照り映える。騎馬隊は一行の前後を護衛し、楽隊は簫や葦笛の音を奏でる。魏の都の東門に、道祖神を祭って別れの宴席を張れば、涙が流れ落ちて冠の紐をしとどに濡らす。車の蓋いを引き寄せて振り返り、頭を垂れたり遠くを仰ぎ見たりして、血を分けた兄弟たちを恋い慕う。どんどんと進みゆけば、日はまさに暮れようとするところ、いつになったら宮廷に戻ってこれようか。車輪はこの思いゆえに行きつ戻りつし、四頭立ての馬はぐずぐずと足踏みをする。通りすがりの人でさえ悲痛の涙に襲われるのだ。まして、骨肉の情で結ばれた間柄ではなおさらだ。」
【語釈】
○聖皇 皇帝に対する尊称。
○暦数 天命を受けて帝位につく運命。『尚書』大禹謨に「天之歴数在汝躬(天の歴数は汝が躬に在り)」、孔安国伝に「歴数、謂天道(歴数とは、天道を謂ふなり)」と。「暦数」は、「歴数」に同じ。
○正康帝道休 「正康」は、珍しい語。世の中が平和に治まっていることをいうか。『尚書』洪範に「平康正直」、孔安国伝に「世平安用正直治之(世は平安にして正直を用て之を治む)」と。「正」は、「平」に意味が通じる(『国語』鄭語の韋昭注等)。「休」は、盛大なさま。『毛詩』周頌「載見」に「休有烈光(休として烈光有り)」、鄭箋に「休者、休然盛壮(休とは、休然として盛壮なり)」と。
○九州咸賓服 「九州」は、古代中国において全土を九つに分けた州の総称。中国全土をいう。「賓服」は、帰順する。用例として、『礼記』楽記に「諸侯賓服(諸侯は賓服す)」と。
○威徳洞八幽 「威徳」は、権威と恩徳。「洞」は、貫き通して到達する。「八幽」は、八方のはるか彼方に広がる地域。用例の少ない語。『淮南子』地形訓に記された、「九州」の外にある「八殥」「八紘」「八極」などを総称していうか。類似語に「六幽」がある。『後漢書』巻三・粛宗孝章帝紀に引く章和元年(八七)改元の詔に「光照六幽(光は六幽を照らす)」、李賢等注に「六幽、謂六合幽隠之処也(六幽とは、六合の幽隠の処を謂ふなり)」と。
○三公奏諸公、不得久淹留 「三公」は、最高位の大臣三者。後漢では、太尉・司徒・司空をいう。「諸公」は、実質上、藩国に封ぜられた諸侯、すなわち皇帝の兄弟たちを指すだろう。ただ、もしこの歌辞が後漢に曹魏王朝を重ねて詠ぜられたのならば、魏の初め、文帝曹丕に「国に就く」ことを命ぜられた曹植ら兄弟たち(『三国志(魏志)』巻十九・陳思王植伝)は、この時まだ王の位にはなく、したがって厳密に言えば諸侯ではない。そのため、ここでは「諸公」とされた可能性がある。朱緒曾『曹集考異』巻六を参照。
○蕃位 「蕃」は、藩すなわち王朝の砦となる藩国。その藩国を治める王の地位。
○旧章咸率由 『毛詩』大雅「仮楽」にいう「不愆不忘、率由旧章(愆たず忘れず、旧章に率ひ由る)」を踏まえる。「責躬」詩(04-19-1)にも、「万邦既化、率由旧則。広命懿親、以藩王国(万邦既に化し、旧則に率ひ由る。広く懿親に命じ、以て王国に藩たらしむ)」との類似表現が見える。
○侍臣省文奏 「文奏」は、官署から奏上する文書。「省」は、詳しく閲読する。魏の黄初年間の初めに置かれた通事郎は、上奏文を皇帝のためにあらかじめ「省読」する職務を担った(『宋書』巻四十・百官志下)。
○迫有官典憲、不得顧恩私 諸王を京師に在留させる皇帝への諫言として、たとえば『後漢書』巻四十一・宋均伝付宋意伝に引くその上疏に、「陛下徳業隆盛、当為万世典法。不宜以私恩損上下之序、失君臣之正(陛下は徳業隆盛、当に万世の典法と為るべし。宜しく私恩を以て上下の序を損ひ、君臣の正しきを失ふべからず)」、「宜割情不忍、以義断恩、発遣康・焉各帰蕃国、令羨等速就便時、以塞衆望(宜しく情を忍びざるに割き、義を以て恩を断ち、(済南安王)康・(中山簡王)焉を発遣して各蕃国に帰らしめ、(陳敬王)羨等をして速かに便時に就かしめて、以て衆望を塞ぐべし)」と。
○璽綬何累縗 「璽」については、『説文解字』十三篇下に「壐、王者之印。……璽、籒文从玉」と。「綬」はそれを帯びる紐。「累縗」は未詳。曹海東は、盛大なさまをいう畳韻語と捉える。黄節は、「累」と同音の「」、「縗」と同韻の「緌」かと疑い、つなぐの意と捉える。「何」との親和性から、今は盛大に重なり合うさまとしておく。
○便時 吉日を待つこと。前掲『後漢書』宋意伝にいう「就便時」の李賢等注に「行日、取便利之時也(行く日に、便利の時を取らしむるなり)」と。
○文銭 文様のある貨幣。たとえば、後漢霊帝期に鋳造された「四出文銭」がある(『後漢書』巻八・孝霊帝期、巻七十八・宦者伝)。
○若煙雲 うずたかく積み上げられるさま。
○乗輿服御物 「乗輿」は、天子を指していう。蔡邕『独断』上に「乗輿出於律。律曰、敢盗乗輿服御物、謂天子所服食者也。天子志尊、不敢渫瀆言之。故託之於乗輿。乗猶載也。輿猶車也(乗輿は律に出づ。律に、敢へて乗輿の服御物を盗まば、と曰ふは、天子の服食する所の者を謂ふなり。天子は志尊なれば、敢へて渫瀆して之を言はず。故に之を乗輿に託す。乗は猶ほ載のごときなり。輿は猶ほ車のごときなり)」と。この句、あるいは律文をそのまま用いたものか。なお、国に赴く王に対して皇帝と同等の待遇が施された実例は、『後漢書』巻五十五・章帝八王伝(清河孝王慶)に、「鄧太后特聴清河王置中尉・内史、賜什物皆取乗輿上御、以宋衍等並為清河中大夫(鄧太后は特に清河王に中尉・内史を置くを聴(ゆる)し、什物を賜ふに皆乗輿の上御を取り、宋衍等を以て並びに清河中大夫と為す)」と見える。
○竜旗垂九旒 「九旒」は、旗の上部に付ける九条の吹き流し。『礼記』楽記に「竜旂九旒、天子之旌也(竜旂九旒は、天子の旌なり)」とあるのをほぼそのまま用いる。
○羽蓋参斑輪 「羽蓋」は、カワセミの羽で覆った車蓋。天子の車を飾る。『独断』下に「凡乗輿車、皆羽蓋、金華爪、黄屋……(凡そ乗輿の車には、皆羽蓋、金華爪、黄屋……あり)」と。『淮南子』斉俗訓に「大路竜旂、羽蓋垂緌」と。「斑輪」は、文様を施した車輪。たとえば、司馬彪『続漢書』輿服志上に「皇太子、皇子皆安車、朱班輪、青蓋、金華爪……」と。
○計念 念入りに考える。用例として、劉向『列女伝』節義伝「周主忠妾」に「媵婢心知其毒酒也、計念進之則殺主父不義、言之又殺主母不忠(媵婢は心に其の毒酒なるを知るや、計念するに之を進めば則ち主父を殺して不義、之を言はば又主母を殺して不忠なり)」と。
○無功荷厚徳 「荷」は、恩義を身に受ける。一句の類似表現として、「転封東阿王謝表」(07-19)に「臣以無功、虚荷国恩(臣は功無きを以て、虚しく国恩を荷く)」と。
○鴻臚擁節衛 「鴻臚」は、諸侯や来朝者の接待、宮中での行事等を掌る官(司馬彪『続漢書』百官志二・大鴻臚)。「節」は、君命を受けて国に赴く者に授けられる符節。
○経営 行ったり来たりする。双声語。
○輜輧 四面を帷で覆っている車。
○車服 功績に応じて皇帝から下賜される車や衣服。『尚書』舜典に「車服以庸(車服は庸を以てす)」、孔安国伝に「功成則賜車服以表顕其能用(功成れば則ち車服を賜ひて以て其の能用を表顕す)」と。
○韡曄耀天精。「韡曄」は、盛んに照り輝くさま。用例として、『文選』巻二、張衡「西京賦」に「流景曜之韡曄(景曜の韡曄たるを流す)」、薛綜注に「韡曄、明盛也(韡曄は、明盛なり)」と。『宋書』楽志四が「鞾曄」に作るのは、字形の類似による譌りか。今『曹集詮評』に従って改める。「天精」は、空が青く澄みわたっていること。『史記』巻二十七・天官書に「天精而見景星(天精にして景星見ゆ)」、『索隠』に引く韋昭注に「精謂清朗(精とは清朗なるを謂ふ)」と。
○鼓吹 楽団。
○簫笳 「簫」は、竹製の管楽器、「笳」はあしぶえ。宴席に流れる音楽を奏でる。曹植「与呉季重書」(『文選』巻四十二)に「觴酌凌波於前、簫笳発音於後(觴酌は波を前に凌ぎ、簫笳は音を後に発す)」と。
○祖道 出立に当たって、道祖神を祭り、送別の宴を催すこと。
○涙下霑冠纓 「冠纓」は冠を結わえるひも。一句に類似する表現として、たとえば古楽府「長歌行(岧岧山上亭)」(『楽府詩集』巻三十)に「泣下沾羅纓(泣(なみだ)下りて羅纓を沾す)」と。
○扳蓋 「扳」は、引き寄せる。『広雅』釈言に「扳、援也」と。「蓋」は、傘の形状をした、いわゆる車蓋ではなく、車を覆うものと解しておく。『資治通鑑』周紀二にいう「暑不張蓋」の胡三省注に「蓋、所以覆冒車上(蓋とは、車上を覆冒する所以なり)」と。
○内顧 振り返って見る。『論語』郷党篇にいう「升車、必正立執綏、車中、不内顧、不疾言、不親指(車に升りては、必ず正しく立ちて綏を執り、車中にては、内顧せず、疾言せず、親指せず)」を反転させた、折り目正しさからは逸脱した振る舞いである。
○俛仰 頭を垂れたり、遠くを仰ぎ見たりする。『文選』巻二十九、蘇武「詩四首」其二に「俛仰内傷心、涙下不可揮(俛仰して内に心を傷ましめ、涙下りて揮ふ可からず)」と。
○同生 血を分けた兄弟姉妹。
○行行 どんどんと歩み続ける。『文選』巻二十九、「古詩十九首」其一にいう「行行重行行、与君生別離(行き行きて重ねて行き行き、君と生きながら別離す)」を意識するか。
○将日莫 「莫」は、「暮」の原字。
○闕庭。朝廷、あるいは京城。
○裴回 行きつ戻りつする。畳韻語。「徘徊」に同じ。
○四馬 馬車を引く四頭立ての馬。
○躊躇 ぐずぐずと足踏みして留まる。双声語。
○路人 通りすがりの、自身とは関わりのない人。「骨肉」と対比させて詠じた、蘇武「詩四首」其一(『文選』巻二十九)にいう「骨肉縁枝葉、結交亦相因。四海皆兄弟、誰為行路人(骨肉は枝葉に縁り、結交も亦た相因る。四海皆兄弟なり、誰か行路の人為らん)」の「行路人」に同じ。
○酸鼻 涙で鼻の奥がつんとする。悲痛の極みをいう。
○骨肉情 肉親間の愛情。別れに際して、「贈白馬王彪 有序」(04-13)にも「倉猝骨肉情、能不懐苦辛(倉猝として 骨肉の情は、能く苦辛を懐かざらんや」と詠ずる。