報告・翻訳・書評等

23 『宋書』楽志二訳注稿(三) 共著 令和3年(2021年)3月 未名(神戸大学)第39号 pp.91―176 本人の担当部分は,pp.151―165。
22 『宋書』楽志二訳注稿(二) 共著 令和2年(2020年)3月 未名(神戸大学)第38号 pp.57―158 本人の担当部分は,pp.104―121。
21 曹植における「惟漢行」の制作動機 単著 令和2年(2020年)8月23日 六朝学術学会「HP会員研究ノート」  
20 『宋書』楽志二訳注稿(一) 共著 平成31年(2019年)3月 未名(神戸大学)第37号 pp.75―159 本人の担当部分は,pp.122―132。
19 『旧唐書』音楽志訳注稿(三) 共著 平成29年(2017)3月 中国文学会紀要(関西大学) 第38号 pp.29-62 共同研究「隋唐楽府文学の総合的研究」(研究費5)の一環として行われた『旧唐書』音楽志輪読会の成果の一部である。本稿は,初唐における宮廷音楽の整備について記した部分を対象とし,本文に現代語訳と語注を施している。本人の担当部分は,pp.29-48。著者名は隋唐楽府文学研究班と記されているが,共著者として本稿を担当したのは,柳川順子,佐藤大志。
18 再構成された過去―「後集」編集に隠された思い― 単著 平成27年(2015)9月 白氏文集 十一(明治書院・新釈漢文大系)季報   学術論文33を大幅に圧縮し,一般の読者にも理解しやすい表現に書き改めた学術エッセイである。作品編集という行為の中に,自身の来し方に対する白居易自らの捉えなおしを読み取った。本考察で取り上げた作品の一部,すなわち『白氏文集』巻六十四の冒頭に,敢えて日付を付して並べられた作品群は,奇しくもこの第十一冊に収められている。
17 他者の言葉を受けとめるということ―阮籍五言「詠懐詩」覚書― 単著 平成25年(2013)4月 季刊創文 2013春№09 pp.4-5 魏の阮籍の「詠懐詩」の中に,彼が生きた時代からそう遠くない後漢末の,夫から妻に宛てた詩(秦嘉「贈婦詩」)の一句が,異なる文脈に置かれつつ,言葉としてはたしかに踏まえられている事例があることを指摘して,原典の言葉と内容とを踏襲する,いわゆる典故表現とは異質な言葉の継承が,この時代の五言詩には認められることを述べた学術エッセイである。
16 『隋書』音楽志訳注稿(五) 共著 平成23年(2011)4月 中国学研究論集(広島中国文学会) 第26号 pp.1-64 報告等14と同じく,共同研究「南北朝楽府の多角的研究」の一環として定期的に行われた『隋書』音楽志輪読会の,中途経過報告としてまとめられた訳注で,後に著書6に結実した。本稿は,隋王朝の宮廷音楽について記した部分を対象とする。本人の担当部分は,pp.28-35。共著者:林香奈,川合安,大形徹,柳川順子,佐竹保子,長谷部剛,佐藤大志
15 白居易の応酬詩と唐代の手紙文 単著 平成21年(2009)12月 白居易研究年報 第10号 pp.317-321 友人たちに宛てた白居易の応酬詩が,男女の恋愛を詠ずる漢代詩歌をしばしば踏まえていることを指摘し,その理由を,当時の手紙文との関連性の中に探った短い論文である。唐代の手紙文は,恋文を思わせる文体がスタンダードであったことを押さえ,書簡に添付して贈られる詩にその作風が浸潤した結果,上述のような現象が起こったのではないかとの推論を示した。
14 『隋書』音楽志訳注稿(三) 共著 平成21年(2009)4月 中国学研究論集(広島中国文学会) 第22号 pp.6-48 共同研究「南北朝楽府の多角的研究」(科研費等2)の一環として定期的に行われた『隋書』音楽志の輪読会の,中途経過報告としてまとめられた訳注である。後に,加筆修正を経て著書6に結実した。本稿は,北斉から隋に至る北朝の音楽的情況を記した部分を対象とする。本人の担当部分は,pp.22-31。共著者:川合安,大形徹,柳川順子,佐竹保子
13 六朝文学への一視角―阮籍「詠懐詩」をめぐる雑感をもとに― 単著 平成21年(2009)3月 六朝学術学会報 第10集 pp.170-172 六朝学術学会報第10集記念特集Ⅰ「六朝学術研究への提言」に寄せた学術エッセイである。「詠懐詩」に表現された阮籍の心情は,漢代以来の五言詩の来歴を踏まえてこそ感受し得ることを指摘して,遠い時代の文学を,現在から見るのではなく,過去からの歴史的経緯の先端にあるものとして捉えることの面白さと,これを可能とする実証的研究の必要性を述べた。
12 舞楽の源流を探る―「蘭陵王」を中心として― 単著 平成21年(2009)3月 学生参加による世界遺産宮島の活性化 最終報告書(県立広島大学人間文化学部国際文化学科) pp.199-207 厳島神社に奉納される舞楽「蘭陵王」を例として,この種の芸能が,はるか西方の中央アジアから唐王朝を経て日本に伝えられたものであることを述べた上で,その渡来後の変容を手がかりに,大陸文化と日本文化との質的差異にも論及した。平成19年(2007)10月11日に開催された「はつかいち音楽祭」プレイベントでの講演内容に,追記修正を加えた報告書である。
11 呉の文学風土(三国志の世界―思想・歴史・文学8) 単著 平成19年(2007)9月 創文(創文社) 通巻501号 pp.15-18 学術論文15の成果を踏まえ,三国・呉の文学風土について素描を試みた短い論文。五言詩が盛行していた中原の魏とは違い,呉の知識人社会で行われていたのは,『詩経』を継承する四言詩であることを指摘し,こうした文学的落差が生じた理由を,五言詩歌の出自,その展開の歴史的経緯,魏・呉双方の王朝が直面していた状況といった視点から究明した。
10 書評:上空一メートルを見据える思想・文学論  安藤信廣・大上正美・堀池信夫編『陶淵明―詩と酒と田園』 単著 平成19年(2007)3月 東方(東方書店) 第313号 pp.27-30 六朝時代の隠逸詩人,陶淵明の作品を,複数の論者が様々な視角からそれぞれの方法で論究した当該書に対する書評である。陶淵明における作品と実人生との乖離を認めた上で,その思想や文学が放つ魅力を,詩人の実人生と結び付けて語るのではなく,あくまでも言語表現のレベルにおいて究明しようとしている点に,研究書として注目すべき価値があることを述べた。
9 書評:佐竹保子著『西晋文学論―玄学の影と形似の曙―』 単著 平成17年(2005)5月 集刊東洋学 第93号 pp.91-98 六朝・西晋時代の文学について,従来のように著名な詩人の作品にばかり注目して論ずるのではなく,周辺の人々や詩以外のジャンルにまで視野を広げ,この時代の文学の基層部分に光を当てようとした当該書について,その研究史的意義や価値を明示した書評。あわせて,論拠に対する幾つかの疑問点,読解や解釈の仕方に関する若干の異論をも示した。
8 六朝文学のおもしろさ―陸機の「擬古詩」を一例として― 単著 平成14年(2002)5月 わかりやすくおもしろい中国文学講義(中国書店) pp.2-11 陸機の「擬古詩」について論じた学術論文5,14,15をもとに,高校生や一般の読者に向けて,とかく難解とされる六朝文学の,研究の面白さを語った講義様式の短い論文。遠い過去の作品は,その時代の座標に拠って読む必要があること,かくして探り当てた古の人々の心情は,私たちのそれと何ら変わるところのない普遍性を持つものであることを述べた。
7 系統的に学ぼう 中国語Ⅱ[中級読解コース] 共著 平成14年(2002)4月 白帝社 総頁数93頁 初級中国語をひととおり習得した学生が,より高度な読解力を身につけることを目的に作られた中級レベルの語学教材。文法解説が日本人に理解やすいものとなるように配慮する役割を担った。共同執筆につき,本人担当部分の抽出は不可能。自身の授業では用いていないので,作成した教科書ではなく,その他の業績として記す。共著者:顧明耀,張海蓉・柳川順子
6 『白氏六帖』―近世初頭における「古典用語の基礎知識」― 単著 平成10年(1998)3月 しにか(大修館) 第9巻第3号 pp.27-30 中唐の白居易によって原本が編まれ,続く五代・宋代に広く流布した類書『白氏六帖』について,一般の読者に向けてその概略を紹介したものである。『白氏六帖』の成立経緯,流伝・出版の情況,編目構成,文献採録の特徴などを説明しながら,この類書が,近世初頭,急激に拡大した知識人層に,古典用語の基礎知識集として活用されていたであろうことを述べた。
5 中国古典文学選 共著 平成8年(1996)3月 中国書店 総頁数136頁 中国古典文学の代表的作品の中から,文学史的に重要で,しかも学生に親しみやすい内容のものを選び出し,これに書き下し文と語釈を加えた教材集。六朝時代の詩文を担当した(pp.15-36)。現在,自身の授業では用いていないので,作成した教科書ではなく,その他の業績として記しておく。共著者:松崎治之,中村昌彦,柳川順子,東英寿,静永健
4 書評:王運煕・楊明著『隋唐五代文学批評史』 単著 平成7年(1995)12月 中国文学論集 第24号 pp.119-128 中国文学批評史系列叢書の第三巻として刊行された当該書に対する書評である。文学批評史研究の盛行する中国の学界で積み重ねられてきた成果を十分に踏まえながらも,論拠とする資料の豊富さ,着眼点の新しさ,系譜付けや体系化の的確さにおいて,本書は従前の研究書とは一線を画していることを指摘し,あわせて,資料の解釈に関わる若干の疑問点を提示した。
3 白居易詩俗語・詩語辞書総索引 単著 平成5年(1993)4月 勉誠データセンター(勉誠社) 総行数4200行,145936バイト 当時の俗語を多く交える白居易の詩を正確に読み解くために,張相『詩詞曲語辞匯釈』,王鍈『詩詞曲語辞例釈』,林昭徳『詩詞曲詞語雑釈』,蒋礼鴻『敦煌変文字義通釈』,古賀英彦「禅語録を読むための基本語彙」,塩見邦彦「唐詩俗語新考」など,唐代の俗語・詩語に関する複数の辞書類について,その見出し語を総合し,現代中国語音順に並べた索引である。
2 陸機集テキストファイル 単著 平成5年(1993)4月 勉誠データセンター(勉誠社) 総行数6504行,269771バイト 修辞至上主義的な傾向の強い六朝文学の,代表的作家である陸機の全作品を収めたテキストファイルである。底本は,『陸機集』(中華書局・中国古典基本叢書,1982年活字排印本)。索引として機能するよう工夫を加え,異同のある字句については校勘記も付した。陸機詩の索引は先人によるものがすでにあったが,全ジャンルにわたるものはこれが初めてであった。
1 翻訳:白話詩人王梵志の出生時代について―『全唐詩』における王梵志詩未収録の謎を解く― 単著 昭和61年(1986)10月 中国詩人論:岡村繁教授退官記念論集(汲古書院) pp.249-261 唐代の詩人と目されている王梵志の詩が『全唐詩』に一篇も収録されていないのは,清朝初めの『全唐詩』の編者が,王梵志の事績に関する最古の資料『桂苑叢談』の記述に依拠して,彼の出生を隋代と見なしたためであり,この記載内容の信憑性は,敦煌資料によっても裏付けることができる。以上の論旨をもつ潘重規氏の論文を日本語訳したものである。(旧姓田中で発表)