科研費等

9 中国中世初期における文学の質的転換に関わる研究(課題番号:19K00376) 平成31年(2019)4月〜令和6年(2024)3月 日本学術振興会(科研費基盤研究C)  
8 漢魏六朝期楽府詩の総合的研究(課題番号:18H00650) 平成30年(2018)4月~34年(2022)3月 日本学術振興会(科研費基盤研究B) 平成14年度~16年度科研費基盤研究(B)「六朝の楽府と楽府詩」(代表者:釜谷武志,課題番号:14310203)の成果を継いで,漢魏六朝期の楽府詩について様々な視点から考究しつつ,当該作品を収める『宋書』楽志の訳注を作成する総合的研究である。柳川は,楽府詩の制作・享受の場に視点を置いての考察を主に担当する。代表者:釜谷武志,分担者:佐竹保子,柳川順子,林香奈,狩野雄,佐藤大志
7 漢代宴席文芸と建安文学との継承関係に関わる研究(課題番号:16K02593) 平成28年(2016)4月~31年(2019)3月 日本学術振興会(科研費基盤研究C) 漢代の宴席では,五言古詩や楽府詩のほか,身振りを伴う語り物なども上演されていた。本研究は,こうした漢代宴席文芸のうち,特に歴史故事に取材した語り物を取り上げて,宴席という場を視座に据え,後漢末3世紀初頭の建安文学との関わりを明らかにするものである。建安文学の歴史的位置を,前代の文化的動向との繋がりから捉え直す点で新しい。学術論文42,学会発表17,及び本Webサイトの開設はその成果の一部である。
6 画像石を媒介とした漢代語り物文芸の復元に関わる研究(課題番号:25370402) 平成25年(2013)4月~28年(2016)3月 日本学術振興会(科研費基盤研究C) 漢代の宴席では,俗楽や歌舞とともに,詩歌や語り物などの文芸が行われていた。当時の墓壁を飾る画像石には,そうした宴席の一場面が散見する。本研究では,特に画像石に描かれた歴史故事に着目し,それが墓室内に占める位置,その故事を記す文献資料の文体的特質を精査しつつ,当時の宴席で行われていた語り物の有り様を浮かび上がらせた。学術論文38,39,40,学会発表15,16はその成果の一部である。
5 隋唐楽府文学の総合的研究(課題番号:24320070) 平成24年(2012)4月~27年(2015)3月 日本学術振興会(科研費基盤研究B) 唐王朝の燕楽(宴の音楽)に異民族系の音楽が取り込まれた経緯,及び唐代における燕楽と雅楽との関係性を,主に『旧唐書』音楽志の訳注作成を通して解明した共同研究。林謙三『隋唐燕楽調研究』日本語版刊行の準備,海外研究協力者の招聘も含む。報告等19はその成果の一部である。研究代表者:長谷部剛,分担者:山寺三知,佐竹保子,川合安,釜谷武志,狩野雄,林香奈,大形徹,柳川順子,佐藤大志
4 刊行物名『漢代五言詩歌史の研究』(課題番号:245048) 平成24年(2012)4月~25年(2013)3月 日本学術振興会(研究成果公開促進費) 著書4に対して交付された出版助成金である。本書は,漢代五言詩歌の精華である古詩という作品群について,これまで不分明であったその生成展開の経緯を明らかにしたもので,この一連の考察により,続く後漢末・魏の建安文壇の文学史的意義を考察するための基盤が作られたと言える。研究費1,3による成果,及び学術論文5,14~19,21,22,24,25,27~30,32,報告等11などに基づく。
3 漢代五言詩歌の伝播とその文学的昇華の過程に関わる研究(課題番号:20520335) 平成20年(2008)4月~23年(2011)3月 日本学術振興会(科研費基盤研究C) 漢代,匿名の娯楽文芸であった五言詩は,後漢末の魏の建安文壇に至って,知識人が手を染めるに足る文学ジャンルとして確立した。本研究は,宴席という場に着目して,五言詩の生成展開の経緯を明らかにしようとしたものである。漢代五言詩の祖,古詩を中心に,同様の場で展開した隣接ジャンル,楽府詩にも論及した。学術論文25,27~32,及び学会発表12,14,報告等13はその成果の一部である。
2 南北朝楽府の多角的研究(課題番号:18320057) 平成18年(2006)4月~22年(2010)3月 日本学術振興会(科研費基盤研究B) 『隋書』音楽志の訳注作成を通して,南北朝末期から隋王朝に至る各王朝の音楽,及びその制度が整理・統合されていく過程を明らかにした共同研究である。その成果は,研究成果公開促進費(JSPS15HP5049)の助成を受けて著書6にまとめられた。研究代表者:佐藤大志,分担者:釜谷武志,佐竹保子,大形徹,川合安,柳川順子,連携研究者:上記分担者5名に加えて林香奈,狩野雄,山寺三知,長谷部剛
1 古詩・古楽府の文学的定着の過程 平成13年(2001)4月~9月 県立広島女子大学(現県立広島大学)公立大学在外研究員費補助金 学術論文14,15,学会発表6,7で得た成果と課題を契機として,漢代古詩・古楽府の展開経緯に関する考察を更に深めるため,主に北京大学附属図書館において,当該分野の民国期以来の先行研究を網羅的に閲覧した。現在の定説の生成過程を精査したことにより,五言詩の成立時期については抜本的に考え直す必要があることを確信した。学術論文16は,この在外研究で得た成果の一部である。